1998年にデビューし、グラビアアイドルとして活躍後、女優として数々の作品に出演している佐藤江梨子。NHKの夜ドラ『あおぞらビール』(6月16日スタート、毎週月~木曜22:45~23:00)ではソロキャンパー・大山千晶役を演じる。佐藤にインタビューし、今の仕事に対する思いやこれまでの転機など話を聞いた。
本作は、4人の大学生たちがキャンプで作った手料理をビールと一緒に楽しむ様子を、ユニークな人たちとの出会いがもたらす面白エピソードや感動物語を織り交ぜて描くアウトドア・ドラマ。ビールを愛するアウトドア人間の主人公・森川行男を窪塚愛流が演じ、キャンプ仲間を藤岡真威人、豊嶋花、南出凌嘉、ミステリアスなソロキャンパーを佐藤江梨子が演じる。
グラビアアイドルから女優に転身し、着実にキャリアを重ねてきた佐藤。「共演者やスタッフの方、マネージメントの方たちにすごく恵まれました」と周囲に感謝する。
今の仕事に対する思いを尋ねると、「もともと映画や舞台を見に行くことが大好きで、すぐ物語の世界に入るタイプで、演じるのも見るのも好きなんです。その思いは昔も今も変わらず、ずっと好きです」と答えた。
グラビアアイドル時代の経験も女優業に生きているそうで、「複数人のグラビアでは助け合いが大事で、もっと細く見せるために後ろでウエストをつまんであげることもあるんです。お芝居の現場は、みんなで協力し合って作品を作り上げていくので、当時の助け合い精神は通ずるものがあるのかなと思います」と語る。
また、過酷な環境での撮影で精神的に鍛えられた部分も。「雪山で水着になったり、ひょうが降る中で撮影したり。『あおぞらビール』の会見で真威人さんたちが、川に飛び込むシーンが寒かったと話していましたが、『雪山での水着もめっちゃ寒いよ!』と思いました(笑)。当時の経験で精神的に強くなったというのはあると思います」と振り返る。
「仕事に関して子供ができたらダメになるんじゃないかなと」
2015年1月に結婚し、同年8月に長男を出産した佐藤。自身のイメージを考えた時に「母親になることに自信がなかった」と、結婚・出産当時の葛藤を吐露する。
「独身でグラマラスというイメージだと自分でも思っていましたし、仕事に関して自分は子供ができたらダメになるんじゃないかなと。需要がなくなってしまうのではないかと最初はすごく不安がありました」
そんな時、柄本明の妻・角替和枝さんから貴重なアドバイスを受け、吹っ切れたという。
「『子供が欲しいんですけど、どう思いますか?』と相談したら、角替さんが『私、子供がいなかった時、お芝居で褒められたことなかったけど、母親になって無意識に家のことが頭をよぎった時の演技を褒められたことがあって、人間は一つのことに集中すれば評価されるわけではなく、違うことを考えていたり、親だからこその視点が加わることによって褒められることもあるから、いいんじゃない?』と言ってもらって。その言葉がすごく心強くて、『じゃあ大丈夫か!』と思うことができました」