もし災害が起きたら、あなたはどのような行動をしますか? 災害について考える重要性はわかっていても、考える機会や知識を学ぶ場がないと具体的にイメージするのは難しいですよね。
そこで、三井住友海上火災保険株式会社(以下、三井住友海上火災保険)が防災についての意識を高められるように開発したのが、体験型防災教育コンテンツ「HIRAQ(ヒラク)」。災害時の様々なシチュエーションで、「自分はどう行動すればいいのか」をゲーム形式で考えられるコンテンツです。今回は、そんな「HIRAQ」を新渡戸文化学園の生徒が体験した様子をお届けします。
体験型防災教育コンテンツ「HIRAQ」とは?
体験型防災教育コンテンツ「HIRAQ」は、実際の災害を参考に、起こりうる事態をシナリオ化した災害避難シミュレーションです。参加者自身が「被災者」になったことを想定し、各地で起こる問題への対応策を考えていきます。
シナリオは全部で3種類。外出先で大きな地震に遭遇したときの帰宅方法を考える「CASE 帰宅困難」、学校の帰り道で大雨災害に遭い一時的な避難先での対処を考える「CASE 緊急避難」、そして、長期の避難所生活をより良くするための方法を考える「CASE 避難所生活」です。専門家が監修した問いに向き合ううちに、自然と災害時の対処方法や行動の引き出しが増えていくようになっています。
三井住友海上火災保険が制作した「HIRAQ」ですが、その背景には、「災害後の補償だけでなく、災害前にもお客さまに新しい価値を提供したい」という想いがあるそう。災害時の“備え方”や“災害発生時の対処方法”など、防災に対する知識をつけてもらうことで、実際の災害時に戸惑うような場面に遭遇しても自分で考えて行動できるようになります。防災に向き合う機会を提供するべく、制作に至ったとのこと。
被災時を想像する時は、つい自分の目線で考えてしまうことがあります。しかし、実際には個別の事情を抱えた人もいます。そのため、災害時には、自分のことだけでなく、相手のことも考えながらお互いの納得できる解決策にたどりつくことが大切です。「HIRAQ」には、そうした“気づき”を得るきっかけにしてほしいという願いも込められているといいます。
中高生14名が「HIRAQ」を体験!
「HIRAQ」を体験したのは、「HIRAQ」開発段階でテストプレイに協力をした東京都中野区の新渡戸文化学園に通う生徒たち。今回は、初めて体験する人も含めた中学1年生から高校1年生の14名が参加してくれました。「HIRAQ」の「CASE 避難所生活」を使いながら、学年混合の4~5名グループでディスカッションを行いました。
まず、「HIRAQ」体験前の生徒たちに災害についてのイメージを尋ねてみると、台風や地震、津波などを想像した生徒が多数。学校の教育プログラムであるスタディツアーで福島県を訪れた経験がある西本さんは、「東日本大震災で被災した校舎跡を見て、災害の怖さを感じた」と教えてくれました。
なかには、具体的にどう行動するかを考える機会がなかったという人も。池下さんは「あまり考えたことはないですが、母親から『防災について考えるのは大事だ』と言われたことがありました」と話してくれました。
また、鈴木さんは「地震が起きたときは、その場で揺れが収まるまで待ってから避難所に行く」と、災害が起きた場合の避難についても考えたことがある様子。非常食や懐中電灯、ラジオなどの災害時に持っていきたいアイテムが家のどこに置かれているのかも知っており、関心の高さが伺えました。
いざ「HIRAQ」を体験! 避難所での困りごと、どう解決する?
質問やヒントが書かれた本と、避難所全体のイラストが描かれた地図を使って、「HIRAQ」を体験。避難所での生活をより良くするための方法を考える「CASE 避難所生活」を使用しました。元気のない子どものために、どこに遊び場を作ればいいか、作ったもののなぜ遊んでもらえないのかなどの課題に向き合い、チーム内でのベストアンサーを導き出します。 生徒たちは、これまで考えたことのなかったテーマに、頭を抱える場面も。「HIRAQ」の登場人物のセリフをヒントにしながら、避難所の改善点を探っていきます。
ときおり避難所のイメージ図を指さしながら、「ここに遊び場を作ればいいのでは?」など具体的に話し合うなかで、だんだんと「もし自分が海外で避難することになったら何が不安だろう」など、問いを自分事に落とし込んで考える姿が増えていきました。
永井さんは「HIRAQ」のテストプレイも体験したため、ディスカッションをするのは今回が2回目。参加メンバーが変わったことで、まったく違う意見が飛び交い、新鮮さを感じたそうです。また、「今の中高生は東日本大震災の記憶がほぼないので、避難所での生活を想像する機会があまりありませんでした。『HIRAQ』をやると、まるで自分がその場にいるような気持ちになれて、考えるきっかけになります。避難所のリーダーは最初から決まっているかと思っていましたが、実はそうではないと知って驚きました」と聞かせてくれました。
「新たな視点が得られた」「授業で教わらないことを知れた」
自分で考えることで様々な発見がある!
体験後、生徒たちにそれぞれ感想を伺いました。啓さんは「避難所でのトラブルという、これまでに教えてもらえなかった新しい視点が得られた」、荒深さんは「授業ではなかなか習わないことを考えられた」と、防災について発見があった人がほとんどでした。また、昂大さんは「避難所にも様々な問題があると知ったので、もし自分も被災したら助け合いたいと思った」と、「HIRAQ」を通して視野が広がったようです。
辻井さんは、2024年の能登半島地震で親戚が被災し、体験談を聞いたことがあったそう。その話についても触れながら、「災害に遭った瞬間ではなく、避難所生活といった被災後のことを考えたのは初めてでした。避難所には様々な人がいるのだとほかの人にも教えたいですし、自分自身もいざというときにすぐ避難できるよう準備をしておきたいです」と「HIRAQ」を振り返ってくれました。
「HIRAQ」を使って、もしもの災害を考えよう!
体験の最後には、三井住友海上火災保険の社員から「災害は予測不可能で、私たちが防災知識をつけるまで待ってくれません。今回得た新しい気づきや学びを、防災を考えるきっかけにし、いざというときに自分なりに考えて行動に移せるようになってほしいです。それが自分だけでなく周りの方の命や心を守ることに繋がると思います」と、生徒へメッセージが送られました。
ただ防災知識を詰め込むのではなく、自分も当事者になって災害について考えられる「HIRAQ」。学年や事前の防災知識の有無に関係なくディスカッションに参加でき、自分とは異なる事情を抱えた人に寄り添うきっかけにもなります。
「CASE 避難所生活」は2025年3月11日(火)にリリース、「CASE 帰宅困難」「CASE 緊急避難」は3月31日(月)にリリース予定。今後は、地域の防災イベントや、中学・高校の授業などで展開され、教員向けに学習指導要領に沿った補足資料の作成も検討中です。「HIRAQ」をきっかけに、「自ら考えて行動する防災者」を目指してみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
HIRAQは、法人や自治体など団体向けの提供コンテンツとなります。
防災イベントや授業内でHIRAQの利用を希望する場合の連絡は以下からお願いいたします。
※個人のお客さまへの提供は現時点で行っておりません。
三井住友海上火災保険株式会社
CXマーケティング戦略部 CXアドクリエーションチーム
TEL:03-3259-1192
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